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つばきは漢字で書くと・・・つばき(椿)(山茶) [植物 雑記]

つぱきは漢字では山茶と書くのが正しく、椿は国字で日本で作られた文字です。

春先に咲くから木偏に春と書くと言われています。


野生種は中国内陸部、海南島、インドシナ半島・日本の各地に分布し青森県が北限です。

"ヤプツバキ、ユキツバキの二種が主で、他に中間種のユキバタツバキ、屋久島の

リンゴツバキが少数自生しています。


ヤプツバキは沖縄から本州の太平洋岸沿いの海岸に自生して、九州太平洋岸一帯、

四国足摺岬、伊勢志摩海岸、伊豆大島など有名です。

一方のユキツバキは小林幸子が同名の歌謡曲を歌って最近名を知られてきました。

歌詞の「花は越後のユキツバキ」とある上うに、日本海側の富山県から秋田県までの

低山豪雪地帯に限って自生しています。


このようにヤプツバキとユキツバキの成育環境は全く対比的で、これは長年の間に太平洋岸と

日本海岸の気候に対応して、二つの型に分化したからです。

太平洋側は夏に降雨が多くて冬少なく、日本海側は逆に冬に多く夏に少ないため、

それぞれに適応したものが根付いたものです。


この二種は開花時期が違います。ヤプツバキは早春ですし、

ユキツバキは4,5月の雪解けの季節になりす。ヤプツバキは主幹があって高くなります。

ユキツバキは冬の間積雪に覆われますため幹が叢生状になって いて、

雪解けと共に枝葉が地面から跳ね起きて開花します。


花はどちらも赤が主で白やこの中間のものもあります。

ユキツバキが発見されたのは遅く1945年(昭和20)です。

それまではヤプツバキの小型くらいにしか考えられていなかったと言われています。


日本海側にもキブツバキが薄く自生していて、ユキツバキの分布する地域と接近しているため

中問型が発見され、これをユキバタツバキと分 類されています。


公園や庭園で目に触れるツバキは圧倒的に園芸品種のものが多く、

華麗な花里やカラフルな花色のものは総て人為的に作出されたものです。


品種は500種を越えると言われ、品種名にふさわしい実花を咲かせて、

初秋から晩春にかけて彩ってくれます。

よく寒ツバキとして売られていますがこれも園芸品種です。


ツバキはよく茶席花として生けられます。この場合は殆ど蕾を用います。

蕾はキリッと締まって、渚楚で高責な感じを与えます。これが愛されているのでしょう。


その代わり開花してしまうとダラシないぶざまな姿に変わってしまいます。

しかも花の終わりには、ひとひらづつ散るのでは無くホタリと一度に落ちます。

昔の武士はこの落ち方を首の落ちることになぞらえて息み嫌い、庭には植えませんでした。

種子は果実1個の中に7~9個入っていて採油します。髪油と食用に供します。


私庭にも大小数本植えています。

ちょうど今花盛りで連日のようにひよどりが花の蜜を吸っています。

けたたましい鳴き声で飛びながら不安定な姿勢でつついています。

年年お決まりの早春風物詩のひとつです。


「託筋」(わびすけ)と言う種類のツバキも一本あります。

この種類は一説に秀吉の朝鮮出兵の時に、託訪と言う名の者が持ち帰ったと

言われています。これはあやしいようです。

それよりも鵠頴を楽しむ葎びと,芸道に打ち込む「好き(騎)」が複合したもので、

茶道に適する花と言う意味であったらしいと言うのが正しいようです。

この種類の出現は謎とされています。


無論野生のものは知られていませんから、相当古い昔に交配で出来た品種の一つと思われます。

つぽきは昔から美しい園芸品種が多く作り出されていて、

人の身近で親しまれて来たにもかかわらず、ユキツバキの発見がたかだか25年前であったり、

禅斬っぽきがまだ謎の中にあるなんて、何だか信じられ無い気がします。

あまりにも身近過ぎてかえって見逃されていたのでしょう。 「灯台元暗し」の一つでしょうか。

"うつむいて 身正すもあり 落椿"


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