SSブログ

わらび、大量に食用すると危険! [植物 雑記]

そろそろこの蒔期になると、山菜が芽生えて自然の味が楽しめる、と言うことになっているようだが、

実際には身近の野山がゴルフ場に変わっているなどして、山菜摘みなどそう簡単なことでは無い。

油日にいたころは、春から初夏にかけてわらびや山蕗を身近に採取することが出来た。

でも、聞くところによると最近はそれほどでもないらしい。


旬の香りとして山菜料理を好む人も多くなった。

"山菜そば"とか”山菜丼"とか 名付げて食膳に供する店も多い。

しかし、自然の新鮮な山菜を使う店は地域的に限られていて、

都市では正真正銘の味は味わえないと言っていいほどロにできるところは限られている。


山菜と言っても主役はワラビで、コゴミ・ウド・ゼンマイ などはなかなかお目にかかれない。

全国使用量の7割方は輸入だし、国内産でも大半がハウス栽培されているもののようだ。


輸入品は天然ものだろうが、鮮度を維拝するため適当に切断したうえ、

薄い塩漬けにして出荷するから、風味なんてものは無くなるのはあたりまえのことで、

こんなものを食して旬の味わいなど出来るはずはない。


そのうえ実に非衛生的で、塩漬けしたのをビニール袋に入れているものの、

中には折れクギや石ころが入ったりしている。

これらが日本の加工工場に運び速まれると敷地の隅に野積みされる。

輸送、集荷の作業過程で袋が破損して蝿がたかったりすることもめるようだ。


以前にTVでその模様が放映されて驚いたことがめる。そのときの工場責任者の説明によると、

販売用の商品にする前にはきちんと煮沸滅菌するから、衛生的には問題無いと言っていた。


そうは言っても少々気持ち悪い。


ワラビは昔から日本人の食物として親しまれて来たが、

戦後わらびがビタミンBを破壊する酵素とか、

発癌物質を含んでいるとか発表されて一時食用を敬速された。 


これらの実証として畏友故伊東正巳氏が著 「インパール作戦従軍記」の中に「アラカン山系と食物」

として、体験談を書かれているので紹介しておく。


(略)シダ類は相当ありますがあまり大きく育つようなものは無く、日本で見 られる程度のものです。

もちろワラビも出て、それを時期的に常食としたこと も短歌の中に出て来ます。

現在ですと発癌物質が含まれていると敏速されますが、その当時そんな話は無かったので、

それこそそりモリ食べました。


ところがそれによる体の異常を皆が起こしているのを食べ始めてから一週間後に知りました。

それは、尾篭な話で申し訳ありませんがトイレでそれを知ったのです。

兵隊さん はいろいろな職業の人がいるので便利で、

一寸駐屯するとすぐ大きな穴を掘って トイレを作ります。

ススキとか篠竹を刈ってきて垣根を作り、枝折戸まで作って周囲を囲み、

太い木と言っても直径10~20㌢のものを切り倒して丸太を作り二本宛てを束ねて二列に並べ、

簡単に共同便所的なものを半日もあればきれいに仕上 げてくれます。

f私もそれを使用させて貰っていたので気づいたのですが、穴の中が血の海になっていたことです。

しかし、それを見た目ですぐ兵隊たちを見回したのですが、誰ひとり病人らしいものがいず、

皆平常どおりの作業をしており、おかしいな?と首をひねりました。


赤痢ではないかと疑った私の直感が外れホッ としました。では一体なんだろう?と合点が行かず、

身近の兵隊にそれとなく異常がないか?と尋ねてみたのですが、

皆異常ありませんと元気に答えるだけでだ げで一寸困惑しました。


そこで腹心の都下を呼んでトイレの血便のことを話をしたら、あぁあれですか、

あれは皆便秘しているそうで、それを無理に排便しよう とするので、

切れ痔になっているんだと答えてくれました。


成る程、私を含む数人には異常が無く、後の大半は便秘と切れ痔になっていることが解ったのです。

ろくなものを食べていないのに何故便秘するの不可解でした。


そんなことを考えながら日常の行事である見回りをやっていましたたら、

どうも私自身が歩きなが ら小さな枯れ枝とか小石につまずき勝ちになっていることに気づき、

一寸変だな と感じました。

何か私の足に異常があるのではないかと、その場に座り込んで巻脚絆をとりズボンをまくりあげて、

調べたのですが、やや太りきみなだげで外傷も無いので安心しましたが、

何の気もなしに向こう脛を脚気の検査の要領で指で押 してみましたら、

まさに脚気の変化が出ているではありませんか。

そうすると食べ物以外に原因は考えられませんし、

ほぼ主食に近いワラビの線が浮び上がって 出て来たわけです。


そこで全員の兵隊に足の検査をさせたのですが、何と全員が脚気の患者化していることがわかり、

すぐにワラビの量を極度に減らし、それに代わるものを主食にするように指示し、

それがアカザのような雑草に代わり自然 に脚気と便秘は消滅していきました。


このワラビの薬理作用が頭に残ったまま復員し、後日解ったことは、

このワラビの中にアノイリナーゼというビタミンBを破壊する酵素が多量に含まれていることが

栄養学関係の成書の中に記載されているのが確認出来納得しました。

と、ワラビ多食=ビタミンB破壊を体験的に説明されています。


このようにワラビにはビタミン破壊酵素が含まれていても、

昔と違って我々の食物が多種多様にわたっているうえ、

栄養観念も進んでいて破壊された分は他で 補っていて現在ではそれほど深刻に考える必要はない。


青森県の弘前地方では、最近まで馬の冬の飼料として乾ワラビを与えるという風習があったという。

それには多量の米糠といっしょに与えてビタミンB欠乏を防ぐという合理的な万法を

経験的に編み出している。

これまきに生活の知恵と言 うところであろう。


ワラビは食用のほかに根からワラビ澱粉を採取する。この澱粉はワラビ餅などの材料になるほか、

粘着力の強い糊として戦前まで特殊用途に使用されていた。

糊は戦後塩化ビニールの開発によって仝では影を薄くしている。


初夏の一日、ワラビ狩りなどして新鮮な香りを賞味したいものだが、あるようで無いものの一つで、

山村以外では袋詰めにしたものに頼るしか無い。

山村でも観光客の多く集まるところでは地場産のものではなく、

外国産のものを当地名産 として売っている所が大半ということをアタマに入れておくことが必要で、


あまり土産物としては求めぬ万が賢明であろう。



スポンサーリンク



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。